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最後4つ目ですが、私自身の活動を通じたボランティアの連携に関する意見ということです。自己紹介でも申しあげましたように、職場の組合を通したり、住んでいる自治組織の親交会を通したり、部活動やPTAの親の会として、さまざまな形でグループ・組織の内外を問わず、助け合いの精神とボランティアの心で長く関わってきたと思います。会場の皆様も当然このような形で、関わってきたと思うのです。
私は今、町起こしグループとして一昨年(95年)に設立した「内川・戸田浦の錦鯉を守る会」の事務局を担当しております。整備された農業用水路長さ100mに、200匹あまりの色とりどりの錦鯉を放流して、多くの人たちから喜ばれております。会員37名がボランティアの心で楽しみながら活動をしております。必ずしも直接的に相手の方にボランティアの手を差し伸べなくても、きれいな川のなかで自然のまま元気いっぱい泳ぐ錦鯉の姿を見ていることにより、小動物を可愛がる情緒豊かな感性のある子どもたちに育ってほしいと思うこと。また朝夕散歩をする多くのお年寄りには、清流のなかに錦鯉のように、ますます元気に毎日を楽しく生きがいをもって暮らしてほしいと念じておりますし、さらには多くの方々が自然を大切にし、上流に住むものとして川の水は清流のまま下流に送る環境浄化の視点で考えてほしいと思っているわけであります。これは間接的なボランティアの1つではないかと考えております。
つまり多種多様な町起こし・地域づくりグループは必ずやボランティアにつながるものと考えている1人であります。町からは餌代の一部について協力いただいておりますが、どなたからもなんらの拘束もありませんし、会の100%自由意志で活動しております。ゆっくり、あせらず息の長い活動を展開していく考えております。
田中 ありがとうございました。社会福祉協議会は皆さんよくおわかりのように社会福祉法人で、いわゆる民間団体であります。しかしボランティア団体の側から見ると非常に行政寄りだというご発言がありまして、ぼくもそう思っているんですが、つまり行政とボランタリーの中間にいる団体として活動しているわけです。佐藤さんから今日の論点にそってお話をうかがいたいと思います。
●社協にとってボランティアは重要な情報源
佐藤 千葉さんとコーディネーターの田中さんからお話がありましたが、このなかで私が一番立場が不利かなあというふうに思っております。と言いますのは、例えて申しあげると中間管理職みたいな形で下からはっつかれ上からは押さえられというような形で、なんとなく帰ろうかなあと思ったりしているのですが、ただ、私ども社会福祉協議会は、皆さんがご存知のようでなかなかご存知でないようなところがあると思います。社会福祉協議会というのは住民の皆様からお金をいただいて、そのなかで事業を展開しているというのはある程度おわかりだと思いますが、組織については案外理解されていないのではないかと思います。社会福祉協議会の運営母体は、例えば民生委員や住民自治会の会長や、いわゆる代表の方や、ボランティアの代表の方など、そういった代表者が構成されて私どもの事業について審議していただいている団体です。ですから私どもの事業を進めるためには、皆さんがもうちょっと杜協のことを知っていただいて、ボランティア活動を進めるうえで

 

 

 

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